外資系企業への転職を考えたとき、最初に悩むのが「どの英語資格を取ればいいのか」という点です。
TOEIC、IELTS、TOEFL──それぞれ特徴が異なり、評価されるシーンも変わります。
この記事では、外資系転職を有利に進めるための英語資格の選び方を、実務レベルの視点で整理します。
1.外資系企業が本当に見ているのは「点数」より“使える英語力”
外資系企業で重視されるのは、資格そのものではなく、英語で成果を出す力です。
つまり、単に読む・聞くスキルではなく、
- 英語で会議に参加し、意見を伝える発信力
- グローバルチームとのやり取りを進めるライティング力
- 文化や立場の違いを超えて協働するコミュニケーション力
が問われます。
英語資格は、その力を裏付ける「信頼の指標」。
目的に合わせて最適な資格を選ぶことで、転職活動をより戦略的に進めることができます。
2.TOEIC:日本国内の外資系転職で“最も広く使われる”資格
日本の外資系企業で最も認知度が高いのがTOEIC(Listening & Reading Test)です。
採用段階で「TOEIC◯点以上」という基準を設ける企業も多く、スクリーニング(足切り)目的の指標として定着しています。
- 一般職・サポート職:700点以上
- 営業・マーケティング職:800点以上
- 管理職・グローバル部署:850〜900点以上
ただし、TOEICは「読む・聞く」に特化したテストであり、スピーキングやライティング力を証明できないという課題があります。
外資系で英語を使う仕事を目指すなら、TOEIC Speaking & Writingテストを併せて受験すると効果的です。
TOEICは“入り口資格”として信頼されやすく、履歴書・エントリー段階でのアピールに最適です。
3.IELTS:実践的な英語運用力を証明する“世界基準”
もしあなたが「海外企業」「グローバルスタートアップ」「リモート勤務」など、国際的な環境でのキャリアを目指しているなら、IELTSがおすすめです。
IELTSは、イギリス・オーストラリアを中心に世界140カ国で採用されており、
読む・聞く・書く・話すの4技能を総合的に評価する“実践英語力”の指標です。
- 海外支社との会議・資料作成など、実務レベルの英語運用力を測定
- スピーキング試験が「対面形式」で、実際の会話力を評価される
- 欧州・アジアのスタートアップやリモート求人で高い評価
目安としては、IELTS 6.5〜7.5以上で、ビジネス現場で十分に通用するレベルと見なされます。
「グローバル転職を見据えて実力を示したい」「TOEIC以上の説得力を持たせたい」という人に最適な資格です。
4.TOEFL:アメリカ系企業・研究職志向に強い“アカデミック英語資格”
TOEFL(Test of English as a Foreign Language)は、アメリカを中心に世界で評価される英語資格。
もともと大学入学・留学向けの試験ですが、アメリカ系企業や国際機関、外資系研究ポジションでも高く評価されています。
TOEFL iBT(Internet-Based Test)は、
- Academicなリーディング・ライティング力
- ロジカルなスピーキング・リスニング力
を総合的に測定します。
特に、テック系・リサーチ職・コンサルティングなど、論理的思考力が求められる外資ポジションにマッチします。
具体的には、TOEFL iBT 90点以上が「実務レベルで使える英語力あり」と見なされることが多く、海外拠点とのプロジェクト、英語資料を読む・作成する業務、英語でプレゼンを行う場面での強みになります。
ただし、TOEFLスコアだけで採用が決まるわけではなく、ビジネス経験や専門スキル、企業とのフィット感も併せて評価されることが重要です。
5.資格選びのポイント:「キャリア目的」から逆算する
どの資格が最適かは、目指すキャリアによって変わります。
以下のように整理すると、自分に合う資格が明確になります👇
| 目指すキャリア | 向いている資格 | 理由 |
| 日本国内の外資系企業(営業・事務) | TOEIC(+SW) | 認知度が高く、採用スクリーニングで有効 |
| グローバル企業・海外拠点勤務 | IELTS | 実践的な英語運用力を4技能で示せる |
| アメリカ系企業・リサーチ・テック系職種 | TOEFL | 論理的思考とアカデミック英語力を証明できる |
資格は「目的」から逆算して選ぶこと。
スコアを目的化するよりも、どの環境でどんな英語を使いたいかを明確にすることが大切です。
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結び:資格はゴールではなく、“世界で働く準備”
TOEIC、IELTS、TOEFL──どれも英語力を客観的に示す強力なツールですが、
本質は「資格を取ること」ではなく、「その力を使って成果を出すこと」です。
資格の勉強を通じて身につけたリスニング・スピーキング・ライティング力は、
外資系企業での仕事をスムーズに進める武器になります。
英語資格はキャリアのゴールではなく、世界で働くためのパスポートです。
あなたの次の一歩を、そのパスポートとともに踏み出してみてください。
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