かつて「資格」は、国内で専門職として安定したキャリアを築くための“武器”でした。
しかし、今や時代は大きく変わりつつあります。
企業の国際化・リモートワークの普及・スタートアップの海外展開が進む中で、資格者が国境を越えて活躍する「越境人材」としての価値が高まっています。
本記事では、資格者がグローバルで求められるようになった背景と今後のキャリア戦略の方向性について解説します。
世界的に進む“越境化”の波
(1)企業活動のグローバル化が加速
市場・資金・人材が国境を越えて流動化する中、企業の経営課題は国内完結では解決できなくなっています。
特にスタートアップやテック企業は、創業初期から海外市場を前提にしたビジネス展開を進めるのが当たり前になりました。
このような環境下で、国際会計・税務・ガバナンス・英語コミュニケーションに長けた資格者は、経営のグローバル化を支える存在として不可欠です。
(2)働き方のグローバル化
リモートワークの浸透により、「働く場所」は物理的な制約から解放されました。
海外の企業でリモート勤務する日本人プロフェッショナル、または日本企業を支援する海外在住人材も増えています。
ポイント:
「日本で資格を取り、海外のプロジェクトで働く」ことが現実的になった時代です。
なぜ資格者が“越境人材”として注目されるのか
(1)国際基準を理解する“橋渡し役”
USCPAやMBA、国際税務資格(EAなど)を持つ人材は、グローバル企業と日本企業をつなぐ通訳的存在として重宝されています。
海外投資家・現地子会社・海外監査法人との連携など、国際ルールの理解と専門性の翻訳力が求められるのです。
(2)「信頼の証」としての資格
海外では「資格=信頼の客観的証明」として通用します。
USCPA、ACCA、CFAなどの資格は、国や文化を超えて“専門性を証明できる共通言語”。
国境を越えても信頼されるプロフェッショナルとして活動できる基盤になります。
(3)多様な環境で価値を発揮できる柔軟性
スタートアップ、外資、日系大企業の海外子会社など、資格者は業界を横断してキャリアを築ける越境性を持っています。
単一の資格やスキルではなく、「資格+語学+経営理解」の掛け算が新しい価値の源泉となっています。
越境人材に求められる3つのスキルセット
① “多言語的思考”——英語力だけでなく文化理解を持つ
単に英語を話せるだけではなく、文化的背景を理解し、相手に伝わる表現を使い分ける力が重要です。
グローバルビジネスでは、「文化的な翻訳者」としての感覚が信頼構築を左右します。
② “ビジネス×専門性”の統合力
資格を“守りのスキル”で終わらせず、経営・戦略・ファイナンスなど、事業に直結する形で使う力が求められます。
スタートアップや海外企業では、「会計・税務ができる経営パートナー」としての立ち位置が理想です。
③ “自走力と学び続ける力”
海外やスタートアップでは、明確なルールや教育制度がない場合も多く、自己主導でキャリアを築く姿勢が欠かせません。
USCPAやMBA取得後も、AI・データ分析・国際税務などを学び続ける人が高く評価されています。
越境キャリアを築くための実践ステップ
- 自分の専門を国際基準で棚卸しする
→ 自身の資格が海外でどのように評価されるかを理解する(例:USCPA、ACCA、IFRS対応など)。 - 海外・外資・スタートアップなど、越境的な環境に一歩踏み出す
→ 副業・短期PJ・現地研修などから始めるのも有効。 - グローバルネットワークを築く
→ 海外勤務者・外資出身者・MBAコミュニティなど、実践者と繋がることで情報の精度が上がる。
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これからの時代、資格は“パスポート”になる
資格は、国境を越えるための「入場券」ではなく、「信用のパスポート」です。
その先で求められるのは、変化する世界でどのように専門性をアップデートし、価値を発揮するか。国内の枠を超え、自らチャンスを掴みにいく“越境人材”こそが、これからの時代の主役です。
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