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シリーズB以降で資格ホルダーに求められる「マネジメント力」 

2026 7/29
Tips
2026年7月29日

スタートアップがシリーズBを越えると、組織は明確に次のステージへ進みます。それは、「個人の専門性で回る組織」から「マネジメントで回る組織」への転換です。このフェーズで、公認会計士・税理士・USCPA・社労士・弁護士・MBAなどの資格ホルダーに求められる役割は大きく変わります。 
もはや「自分ができること」だけではなく、「チームとして成果を出せるか」が最重要評価軸になります。 

本記事では、 

✅ シリーズB以降で会社に何が起きるのか 

✅ 資格ホルダーに“急に”マネジメントが求められる理由 

✅ 評価されるマネジメント力の具体像 

✅ 専門職のまま終わる人と、幹部に上がる人の違い 

を、実務視点で解説します。 

目次

シリーズB以降は「人の問題」が経営課題になるフェーズ 🤝 

シリーズB以降のスタートアップでは、次のような変化が一気に起こります。 

  • 社員数が30名、50名、100名と急拡大する 
  • 採用スピードが事業成長に追いつかなくなる 
  • 現場と経営の距離が一気に広がる 
  • 創業者がすべてを直接見ることが不可能になる 

この結果、経営の最大のテーマは「誰が、どのチームを、どの粒度でマネジメントするか」に移ります。 

ここで、財務・人事・法務・経営企画といった“経営に近い領域にいる資格ホルダー”が、マネジメントを担う必要性が一気に高まるのです。 

なぜシリーズB以降で「資格 × マネジメント」が最重要になるのか 📈 

理由は大きく3つあります。 

一つ目は、意思決定の質とスピードを同時に求められるからです。 
シリーズB以降では、予算、採用、組織再編、新規投資といった重要判断が日常的に発生します。 
ここで、専門知識を持ちながら、複数人の判断をまとめられる人材は、極めて希少な存在になります。 

二つ目は、専門領域が“属人化すると一気にリスクになる”からです。 
会計も人事も法務も、個人に業務が集中すると、事業拡大のボトルネックになります。 
そのため、シリーズB以降では、「自分でやれる人」よりも「チームで回せる人」の価値が跳ね上がります。 

三つ目は、専門知識を“組織の武器”に変換できる人が必要になるからです。資格ホルダーが1人で完璧に処理しても、組織は強くなりません。 
それを仕組み化、人材に移植、汎用化できる人だけが、経営に不可欠な存在になります。 

シリーズB以降で資格ホルダーに本当に求められる「マネジメント力」とは ✨ 

このフェーズで評価されるマネジメント力は、単なる「管理職スキル」ではありません。以下のような力の総合体です。 

① 専門を“チームの言語”に翻訳する力 

評価される資格ホルダーは、難解な会計基準や法的論点、労務リスクを、現場メンバーが理解できる言葉に落として説明できる力を持っています。 

これにより、 

  • 現場の判断スピードが上がる 
  • 無駄な差し戻しが減る 
  • 現場と管理部門の分断が解消される 

といった効果が生まれます。 

② 「自分がやる」から「人を育てる」への意識転換 

シリーズB以降で最大の壁になるのが、「自分でやった方が早い病」です。 

評価が伸びる資格ホルダーは、 

  • あえて任せる 
  • あえて待つ 
  • 失敗も学習として扱う 

というマネジメントにシフトできる人です。この切り替えができないと、どれだけ優秀でも“現場の名プレイヤー止まり”になります。 

③ 正論だけでなく「合意形成」で組織を動かす力 🧠 

資格ホルダーは、どうしても 

  • 正しいこと 
  • 法的に安全なこと 
  • 数字的に合理的なこと 

を重視しがちです。 
しかしシリーズB以降では、正論だけでは組織が動かない場面が急激に増えます。 

評価される人は、 

  • 経営の意図 
  • 現場の感情 
  • 組織の空気感 

をすべて踏まえた上で、「現実に実行される解決策」に落とし込める人です。 

④ 「守備範囲」を越えて組織全体を見る視点 🌍 

シリーズBを越えた組織では、財務の判断が採用方針に影響し、労務のルールが事業スピードを左右し、さらに法務の判断がプロダクト設計にまで及ぶなど、すべての専門領域が相互に密接に絡み合うようになります。こうした環境の中で評価される資格ホルダーとは、自身の専門性を起点にしながらも、会社全体を一枚の地図のように俯瞰して意思決定できる人材です。 

⑤ 「未来の組織」を前提に設計できる力 🏗 

シリーズB以降のマネジメントで重要なのは、「今」ではなく「1〜2年後の組織」を前提に動けるかどうかです。 

  • 50人の会社を、100人にする前提の制度設計 
  • 今は不要でも、1年後に必須になるルール整備 
  • 将来のIPOやM&Aを見据えた体制づくり 

こうした“未来起点のマネジメント”ができる人ほど、CxO候補として認識されていきます。 

シリーズB以降で「評価が伸びる資格ホルダー」と「止まる人」の決定的な違い ⚠️ 

評価が伸びる人は、 

  • 専門を仕組みにする 
  • 専門を人に移す 
  • 専門を経営判断に接続する 

という動きを取ります。 

一方で評価が止まりやすいのは、 

  • 自分の実務処理に閉じる 
  • マネジメントから距離を置く 
  • 「正しさ」だけで押し切ろうとする 

タイプです。 
シリーズB以降では、専門性だけでは“天井”が来るという現実があります。 

まとめ 

シリーズBを超えたスタートアップで資格ホルダーに求められるのは、 

✅ チームをつくり 

✅ 人を育て 

✅ 組織を動かし 

✅ 未来を設計する 

という経営レベルのマネジメント力です。 

ここでマネジメントに踏み出せた人は、 

  • 管理部門責任者 
  • CFO 
  • 経営企画責任者 
  • 役員・CxO候補 

へとキャリアが一気に開けます。一方で踏み出せなかった場合は、どれだけ優秀でも「専門職の上限」に留まりやすいのが実情です。 

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この記事を書いた人

加藤雄次郎のアバター 加藤雄次郎

東京大学在学中に公認会計士試験に合格し、2014年よりKPMGあずさ監査法人に入所。2017年にKPMGあずさ監査法人退所後、PwC中国に入所し、中国にて事業展開を行う日系企業、及び、日本進出を行う中国企業に対して業務を提供。
2021年にPwC中国を退所後、同年3月に加藤雄次郎公認会計士事務所を設立。
事業拡大に伴い、2022年にLinkard Groupを立ち上げ、代表取締役CEOに就任。
東京大学文学部卒業、INSEAD MBA修了。

  • 最終面接で選ばれる人の共通点|スキル以外で評価が分かれる「一緒に働きたい」と思わせる5つの要素
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