スタートアップがシリーズBを越えると、組織は明確に次のステージへ進みます。それは、「個人の専門性で回る組織」から「マネジメントで回る組織」への転換です。このフェーズで、公認会計士・税理士・USCPA・社労士・弁護士・MBAなどの資格ホルダーに求められる役割は大きく変わります。
もはや「自分ができること」だけではなく、「チームとして成果を出せるか」が最重要評価軸になります。
本記事では、
✅ シリーズB以降で会社に何が起きるのか
✅ 資格ホルダーに“急に”マネジメントが求められる理由
✅ 評価されるマネジメント力の具体像
✅ 専門職のまま終わる人と、幹部に上がる人の違い
を、実務視点で解説します。
シリーズB以降は「人の問題」が経営課題になるフェーズ 🤝
シリーズB以降のスタートアップでは、次のような変化が一気に起こります。
- 社員数が30名、50名、100名と急拡大する
- 採用スピードが事業成長に追いつかなくなる
- 現場と経営の距離が一気に広がる
- 創業者がすべてを直接見ることが不可能になる
この結果、経営の最大のテーマは「誰が、どのチームを、どの粒度でマネジメントするか」に移ります。
ここで、財務・人事・法務・経営企画といった“経営に近い領域にいる資格ホルダー”が、マネジメントを担う必要性が一気に高まるのです。
なぜシリーズB以降で「資格 × マネジメント」が最重要になるのか 📈
理由は大きく3つあります。
一つ目は、意思決定の質とスピードを同時に求められるからです。
シリーズB以降では、予算、採用、組織再編、新規投資といった重要判断が日常的に発生します。
ここで、専門知識を持ちながら、複数人の判断をまとめられる人材は、極めて希少な存在になります。
二つ目は、専門領域が“属人化すると一気にリスクになる”からです。
会計も人事も法務も、個人に業務が集中すると、事業拡大のボトルネックになります。
そのため、シリーズB以降では、「自分でやれる人」よりも「チームで回せる人」の価値が跳ね上がります。
三つ目は、専門知識を“組織の武器”に変換できる人が必要になるからです。資格ホルダーが1人で完璧に処理しても、組織は強くなりません。
それを仕組み化、人材に移植、汎用化できる人だけが、経営に不可欠な存在になります。
シリーズB以降で資格ホルダーに本当に求められる「マネジメント力」とは ✨
このフェーズで評価されるマネジメント力は、単なる「管理職スキル」ではありません。以下のような力の総合体です。
① 専門を“チームの言語”に翻訳する力
評価される資格ホルダーは、難解な会計基準や法的論点、労務リスクを、現場メンバーが理解できる言葉に落として説明できる力を持っています。
これにより、
- 現場の判断スピードが上がる
- 無駄な差し戻しが減る
- 現場と管理部門の分断が解消される
といった効果が生まれます。
② 「自分がやる」から「人を育てる」への意識転換
シリーズB以降で最大の壁になるのが、「自分でやった方が早い病」です。
評価が伸びる資格ホルダーは、
- あえて任せる
- あえて待つ
- 失敗も学習として扱う
というマネジメントにシフトできる人です。この切り替えができないと、どれだけ優秀でも“現場の名プレイヤー止まり”になります。
③ 正論だけでなく「合意形成」で組織を動かす力 🧠
資格ホルダーは、どうしても
- 正しいこと
- 法的に安全なこと
- 数字的に合理的なこと
を重視しがちです。
しかしシリーズB以降では、正論だけでは組織が動かない場面が急激に増えます。
評価される人は、
- 経営の意図
- 現場の感情
- 組織の空気感
をすべて踏まえた上で、「現実に実行される解決策」に落とし込める人です。
④ 「守備範囲」を越えて組織全体を見る視点 🌍
シリーズBを越えた組織では、財務の判断が採用方針に影響し、労務のルールが事業スピードを左右し、さらに法務の判断がプロダクト設計にまで及ぶなど、すべての専門領域が相互に密接に絡み合うようになります。こうした環境の中で評価される資格ホルダーとは、自身の専門性を起点にしながらも、会社全体を一枚の地図のように俯瞰して意思決定できる人材です。
⑤ 「未来の組織」を前提に設計できる力 🏗
シリーズB以降のマネジメントで重要なのは、「今」ではなく「1〜2年後の組織」を前提に動けるかどうかです。
- 50人の会社を、100人にする前提の制度設計
- 今は不要でも、1年後に必須になるルール整備
- 将来のIPOやM&Aを見据えた体制づくり
こうした“未来起点のマネジメント”ができる人ほど、CxO候補として認識されていきます。
シリーズB以降で「評価が伸びる資格ホルダー」と「止まる人」の決定的な違い ⚠️
評価が伸びる人は、
- 専門を仕組みにする
- 専門を人に移す
- 専門を経営判断に接続する
という動きを取ります。
一方で評価が止まりやすいのは、
- 自分の実務処理に閉じる
- マネジメントから距離を置く
- 「正しさ」だけで押し切ろうとする
タイプです。
シリーズB以降では、専門性だけでは“天井”が来るという現実があります。
まとめ
シリーズBを超えたスタートアップで資格ホルダーに求められるのは、
✅ チームをつくり
✅ 人を育て
✅ 組織を動かし
✅ 未来を設計する
という経営レベルのマネジメント力です。
ここでマネジメントに踏み出せた人は、
- 管理部門責任者
- CFO
- 経営企画責任者
- 役員・CxO候補
へとキャリアが一気に開けます。一方で踏み出せなかった場合は、どれだけ優秀でも「専門職の上限」に留まりやすいのが実情です。
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