「英語ができる」「資格を持っている」──それだけでは、グローバルポジションでは評価されにくい時代になっています。
近年、外資系企業や海外展開中のスタートアップでは、単なる“知識の証明”ではなく、
国や文化を超えて事業を推進できる総合力(=ビジネスリーダーシップ)が求められています。
この記事では、グローバルポジションで今、実際に評価されている資格とスキルセットを整理し、資格を“キャリアのパスポート”に変えるためのヒントを紹介します。
グローバルポジションとは?―「海外勤務」だけが全てではない
「グローバルポジション」というと、海外赴任や現地法人勤務をイメージしがちですが、
実際には以下のように多様化しています。
| タイプ | 主な仕事内容 | 代表的な企業例 |
| 海外駐在ポジション | 現地拠点の管理・営業・経営企画 | 日系大手/メーカー系 |
| 外資系企業の国内勤務 | 海外本社と連携する管理職・専門職 | 外資系コンサル/IT/消費財 |
| グローバル事業担当 | 海外市場の事業企画・パートナー開拓 | スタートアップ/日系上場企業 |
| リモートグローバル職 | 国境を越えたチームで働く個人職 | 外資SaaS/越境スタートアップ |
💡つまり「海外に行く」ことよりも、「国際的な文脈で成果を出す力」が重視されます。
グローバルポジションで評価される主要資格
(1)USCPA(米国公認会計士)
国際会計基準やクロスボーダー取引への理解を証明できる資格。
特に、外資系・海外上場企業・グローバルCFOポジションでは高く評価されます。
活躍領域:
・海外経理・連結決算
・グローバルファイナンス/内部統制
・M&A・PMI支援
🌍「日本+海外」の会計言語を理解できる点が最大の強み。
(2)MBA(経営学修士)
海外ビジネスの現場では、リーダーシップ・戦略思考・異文化マネジメントが重視されます。
MBAはそれらを体系的に学べる実践的な資格。
活躍領域:
・海外事業企画/経営戦略
・事業開発/新市場進出
・経営幹部・CxO候補
(3)公認会計士・税理士
グローバル展開を進める日本企業では、海外子会社管理や国際税務の知見を持つ専門家が不可欠です。
国内資格でも、“国際対応スキル”を掛け合わせることで大きな価値を発揮します。
活躍領域:
・グループ経営管理/海外拠点統制
・国際税務・移転価格
・IPO/海外上場準備
(4)中小企業診断士
海外進出を検討する中堅・中小企業やスタートアップにおいて、
「経営×海外戦略」を理解するコンサルタント的視点が重宝されます。
活躍領域:
・海外進出支援コンサルティング
・現地マーケティング・パートナー開拓
・事業再構築・現地法人経営支援
グローバルポジションで求められる3つのスキルセット
(1)ビジネスコミュニケーション力
単に英語が話せるだけでなく、「相手の文化・背景を理解した上で伝える力」が不可欠です。
✅ スキルチェック
- メール・会議で相手の意図を正確に読み取れているか?
- “Yes”でも実は“No”の場面に対応できているか?
- 自分の意見を明確に主張できるか?
💬 TOEICスコアよりも、“現場で成果を出せる言語力”が問われます。
(2)国際会計・ファイナンス理解
グローバルビジネスでは、IFRS・USGAAP・為替影響・グループ経営管理など、国際水準のファイナンス知識が意思決定に直結します。
✅ 伸ばしたいスキル領域
- IFRS・国際税務・為替リスク管理
- グローバル予算策定・KPIマネジメント
- 海外子会社ガバナンス
📊 USCPAや会計士資格がベースになり、MBAで戦略的視点を補完するケースが多いです。
(3)クロスカルチャーマネジメント(異文化マネジメント力)
「ロジックよりも関係性が重視される」、「フィードバックの伝え方が国によって違う」
こうした異文化の中でチームをまとめる力は、資格では測れないが最も重要なスキルの一つです。
✅ 鍛える方法
- 海外チームとのプロジェクト経験を積む
- 異文化リーダーシップ研修への参加
- 海外出張・留学・交流会などで実践的な経験を得る
🌐 異なる文化を尊重しながらも、目的を達成する力こそが“グローバル人材”の本質です。
グローバルキャリアを築くためのアクションプラン
| ステップ | 行動内容 | 目的 |
| Step 1 | 自分の専門分野で国際資格を取得(USCPA・IFRSなど) | 信頼とスキルの可視化 |
| Step 2 | 英語・中国語などの実務語学力を磨く | 国際プロジェクトへの参画準備 |
| Step 3 | 海外案件・外資系企業で経験を積む | 実務的な“越境スキル”獲得 |
| Step 4 | 異文化環境でのリーダー経験を持つ | マネジメント・意思決定の実績づくり |
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まとめ|資格は「グローバルの入口」、キャリアは「実践」で築く
資格はグローバルキャリアを開くパスポートですが、最終的に評価されるのは、資格で何を実現したかという実績です。
- 英語力 × 専門性 × 異文化対応力
この3つの軸を意識して経験を積むことで、“どこでも通用するプロフェッショナル”としてのキャリアが広がります。
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